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組織開発とかの位置付けとタイミング

 

これの続き、 

V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)

V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)

 

 

ほんの中で、組織開発・組織活性化コンサルティングの話が出てくる。そこまで批判的ではないけど失敗例というか、何の意味があったの、的な扱い。

 

逆に、著者は経営、組織行動の変革の結果として文化変革や活性化を起こすことをを推奨している。

 

まあ、自分は著者の意見に同意する。著者が言っているように、調子の悪い組織はある種変な甘えや、たるみがある場合が多い。そういう時に、組織内において、いわゆる組織開発的な、対話的なアプローチは行動や文化を変えるようなインパクトを起こせない場合が多いと思う。組織に蔓延する現状維持のエネルギーに取り込まれる。

特に、現実的な利害構造がその文化を助長している部分があるので、知的なシステム構造の分析と対策が欠かせない。心や関係を変えようとしてもシステムが邪魔をする。システムを構造的に変化させるには、知的な分析と判断を行い、リスクをとって対策を遂行している必要がある。

 

そうした組織は病んでいる部分があるから、組織に属する個人が外の人と対話したり、カウンセリング的なアプローチを求める、という構図はとても共感できるし、個人にとってはメリットも大きい。

 

じゃあ、組織開発やダイアローグの効果的なポイントは何だ、というと、

一つは、例外的に困難な状況、リストラ後、合併後などにおける関係性構築と文化の立て直し。

もう一つは、組織に切迫感や危機感がある程度あることを前提に、来るべき変化の時を、より安全に、ストレスなく、スムーズに、行うための継続的準備

 

上の二つくらいなんじゃないかな、と思う。

 

個人の変容という観点からも、人生イージーモードの人は、なかなか変われないことが多い。

組織が変われば、心が変われば、いろんなことが可能になる、てのは多分本当だろう。けど、人の心や組織の文化は目に見えないけど独自の論理で動いているもの、好きなようにいじくれるものでもない。

 

 

 

 

 

使えるリーダーシップの要件

いつもながらの雑文。

 

これ読んで、色々考えた。

 

総じて、自分に納得のいくものばかり。

 

前職がずーっと調子が悪かったから、うまくいかない、未熟で稚拙な変革の試みって嫌というほど見てきた。上記の本は、自分が色々考えて、こういうことなんだろうな、って仮説をかなり裏付けてくれている。

リーダーシップの要件と言っていいと思う。本では、「志」とか、「生き方」みたいな話やコンセプトの重要性も当然出てくるんだけど、他のリーダーシップ関連の本でも語り尽くされている部分だと思うので、割愛。

 

・現場を知る

 巷で言われている、マネージャは人を通して成果を上げる、現場から離れるって話は嘘だと思う。マネジメントは現場を育てなきゃいけないし、現場が成果を上げるための支援をする必要があるし、時には現場に入って問題を解決しなきゃいけない。詳細はわからなくても、どのように現場が動いているのか、という精緻なモデルは持っていなきゃ意思決定ができない。上級管理職になってもそうだと思う。数字は自分の仮説が正しいかどうかを検証するために使う。

 多分、日本企業の現場の抵抗が強いのは、マネジメント層が自分の仕事をモデル化する能力の低さにあるんだと思う。現場に誤魔化されるようではダメ。現場についてモデルを持ってないから、意思決定するために下から「報告」を求める。

 

 

本の中では、事業部長が個別の事情を詳細に聞き取って、現場の現実をつかんでいく様子が描かれている。もちろん、ほんの中では現場一辺倒の批判もあるんだけど。

 

・ビジネス、商売を知る

 本の中では、創って、作って、売る、って話が出てくる。今時だったら、売ってから、サービス提供する、みたいな話もあるだろうけど。いわゆるバリューストリームマップ。そして、自分たちが結局のところ、顧客のどんな問題を解決しているのか、これを意識していないと金にならない理想論になってしまって結局ダメ。また、SIみたいなプロジェクトでも、結局顧客の商売を理解していれば交渉や調整が格段にしやすくなる。

 

・アイデアがある

 小説の本筋ではなく、解説のところで、「創意工夫」というのが出てくる。これもリーダーに必須の要件。想定外の問題が多発する中で複数の問題を一挙に解決する可能性のあるアイデアをぽんぽん出せないと結局やりきれない。また、人のアイデアを引き出したり、潰さずにうまく使うのも必要。

イビチャ・オシムは「アイデアのないものはサッカー選手になれない」って言ったけど、アイデアのないものはリーダーにはなれない。

 

・粘り強く目標達成に努力するが、結果に執着しない

 これはかなり自分の解釈が入っている。抜擢されて社長になった人が「この改革は自分にとって、リスク0」という判断をして納得するシーンがある。困難な仕事であればあるほど、当然失敗の危険性も高い。じゃあ、失敗のことを考えず、絶対に成功させるって気持ちでやるのか、と言ったら、人間そうは考えられるものじゃない。短期的に、もしくはフロー状態ではそうできてもいつか不安に駆られる時が来る。そこで、諦めるでもなく、最後まで死ぬ気で努力を継続させることができる心性って、結局、結果が出なくても「自分は終わり」じゃないって態度、人生観なんだと思う。

 

他に組織文化改革についても色々考えさせられることもあったので、それはまた別の記事をおこす。

 

 

 

 

独断と偏見に基づく新社会人に対する推薦図書

 

やっぱいい本。

 

 仕事の基本 :マーケットとお客の理解

 

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

 

 仕事の基本 :問題解決

 

TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント (SB文庫)

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  仕事の基本 :時間管理

 

 

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術

 

 仕事の基本 :コミュニケーション

 

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

 

仕事の基本 :コミュニケーション

 

価値を創造する会計 (PHPビジネス新書)

価値を創造する会計 (PHPビジネス新書)

 

仕事の基本 :会計 

 

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

 

 

 

行動科学を使ってできる人が育つ!教える技術

行動科学を使ってできる人が育つ!教える技術

 

  

仕事の基本 :独学の仕方

独断と偏見に基づく良いソフトウェア工学管理者になるための推薦図書

何につけてもワインバーグ。時々デマルコ。

もちろん、古い本だから、そのままってわけにはいかんけど、どんな本もそのままじゃダメ。チームや組織を作る参考になる。

amazonのレビューもいいこと書いているので、オススメ。

 

ワインバーグのシステム思考法  ソフトウェア文化を創る〈1〉

ワインバーグのシステム思考法 ソフトウェア文化を創る〈1〉

 

 

 

ワインバーグのシステム洞察法  ソフトウェア文化を創る〈2〉

ワインバーグのシステム洞察法 ソフトウェア文化を創る〈2〉

 

 

 

ワインバーグのシステム行動法 ソフトウェア文化を創る (3)

ワインバーグのシステム行動法 ソフトウェア文化を創る (3)

 

 

 

ワインバーグのシステム変革法 (ソフトウェア文化を創る)

ワインバーグのシステム変革法 (ソフトウェア文化を創る)

 

 

 

パーフェクトソフトウエア

パーフェクトソフトウエア

 

 

 

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

 

 

 

アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン

アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン

  • 作者: トム・デマルコ,ピーター・フルシュカ,ティム・リスター,スティーブ・マクメナミン,ジェームズ・ロバートソン,スザンヌ・ロバートソン,伊豆原弓
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2009/10/22
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無知にアクセスすること

プロセスコンサルテーション

エドガー・シャインの名著『プロセス・コンサルテーション』では、コンサルタントなどの援助者と被援助者(クライアント)との関係を築くことの重要性とそのための理論と手法が述べられている。

  

プロセス・コンサルテーション―援助関係を築くこと

プロセス・コンサルテーション―援助関係を築くこと

  • 作者: E.H.シャイン,エドガー・H・シャイン,稲葉元吉,尾川丈一
  • 出版社/メーカー: 白桃書房
  • 発売日: 2012/11/02
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誰かを援助する、ということは、どのような援助を行うか、という内容(コンテンツ)と同様、もしくはそれ以上にどのように援助を行うか、というプロセスが重要であることを強調する。

このプロセスに対する診断と介入を行い、クライアントとの関係を援助関係が効果的になるように調整する行為をプロセスコンサルテーションと呼んでいる。

 

 

ちなみに、同じく効果的な援助関係を築くというテーマでの名著に下記の本がある。

 

コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学

コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学

 

 

 

プロセスコンサルテーションの原則

 

プロセスコンサルテーションには、次のような10の原則があるとシャインは言っている。

  1. 常に援助的であること
  2. 常に現状を認識しておくこと
  3. 無知にアクセスすること
  4. 自分のすることはすべて介入である
  5. 問題も解決策も握っているのはクライアント自身である
  6. 流れに身を任せる
  7. タイミングが重要である
  8. 対決的な介入で好機をうかがう
  9. すべてはデータの源泉である。;誤りは避けられないが、そこから学ぶことが大切である
  10. 疑問があるときには、問題を共有する

 

 

当たり前に思えるものもあるが、一つ一つが意義深いので、詳細はシャインの本に任せます。

本記事では、「3.無知にアクセスすること」について

 

無知にアクセス(接近)すること

 

シャインの洞察では、援助関係は、クライアントの協力なくして成り立たない。援助しようと誰かと関係を築こうとするとき、援助を有効にするための多くの事柄について、自分が知らない、ということを受け入れるところからスタートしなければならない。

 

下記は『プロセスコンサルテーション』本文の引用

 

 

個人的な感覚でいうと、この無知へアクセスすることを難しくしているのは、「被援助者の協力がなければ、自分自身は、援助関係において、「無力」であること」を受け入れることが難しいことにあると思う。

 

クライアントの協力なしに無力であることを受け入れるのは、クライアントに責任を転嫁して押し付けるような態度とも違う。

 

自分が有能であり、強力である、というポーズも取らず、かといって、卑屈になったり、防衛的になるのとも違う。

 

武道でいうところの「自然体」のような態度。これが無知にアクセスする上で必要なのだと思う。

創造性と批判的思考

下記に行ってきて、いろいろ考えた。

ABLE2016 Winter - 直観力を育てる

 

いろいろ考えさせられたので、自分の脳内を整理する。

 

あまり、整理できてないが、なんとなく、こんな感じだ。

 

創造的思考のプロセスモデル

創造性が評価されるまでの簡単なモデル。G.M.ワインバーグの設計の自然淘汰モデルと、デューイの問題解決学習が元ネタ。

 

システムづくりの人間学―計算機システムの分析と設計を再考する

システムづくりの人間学―計算機システムの分析と設計を再考する

 

 

 

学校と社会 (岩波文庫)

学校と社会 (岩波文庫)

 

 

(1) 解決したい問題の認識

(2) アイデアを絞り出し、複数のアイデアを結合して対象の問題に対する解決策を立案する

 ・アイデアの源泉は既存のアイデア、思いつき、イマジネーション、他の別分野のアイデアからの類推など様々

(3) シミュレーション等による解決策のテストとフィルタリング

 ・脳内シミュレーション、模型や図面、ラフスケッチによるフィルタリング
 ・天才肌の人は脳内シミュレーション力がすごい。多分

 この本では、宮崎駿の脳内シミュレーション力に触れている

 

 

(4) 選別されたアイデアの具現化
(5) 具現化したものの最終的なテストとフィルタリング

  ・製品等は市場でのテスト
  ・論文は科学者コミュニティでの評価や後の研究への貢献によるテスト

(6) テストに合格したものが創造的とされる。

 

(5)でテストに合格しなかった製品や論文は創造的でないものとして、世の中に認知される。創造的な思考には

 1. (1)、(2)でできるだけ(5)のテストに合格できる可能性の高いアイデアをたくさん生み出すことと

   2. (3)で製品を実際に作ってしまう前に適切に不合格にして無駄な努力をしない

の二つが大事と思う。

 

(3)で(5)のテストを先取りできる人が多分、創造的とされている人たち。脳内テストに合格するアイデアを求めて、アイデアを生み続け、捨て続けているんだと思う。

 

科学的知識などの体系的知識が創造的であることにとって必要な意味

過去に創造的と見なされたアイデア

  1. 他人が気づきにくい問題の存在を示唆する
  2. (5)のテストに合格したアイデアであるため、解決策の材料として高品質 

よって、(1)と(2)のプロセスの品質を向上させる。

 

批判的思考

 

オレオレ定義では、批判的思考はテスト志向の思考態度。要素は下記の2点

 1.その思考が間違っている可能性を常に視野に入れること

 2.その思考が間違っていないかどうか、を機会あるごとにテストすること

これができていると、(3)のプロセスがきちんと機能する。

  

テストの仕方

 1.間違っていることを立証する

    →反例をあげるとかね。ただ、そのためには議論や思考が反証可能になっている必要がある。カール・ポパーは全ての科学的議論は反証可能であるべし、とした(確か。。。)。ただ、確率でしか言えない社会科学などの複雑系の学問では徹底は難しい。だから

 

    2.より良い説明を見つける

 →同じ事象を別のより良い説明で合理的に説明できる場合、悪い説明は否定される。予測の精度が高い、シンプル、適用範囲が広い、など

 

つまり、自分の定義では、批判的思考とは、機会あるごとに、自分の考えと矛盾する事象、もしくは、より今の自分の考えより良い考えを探す態度。

 

多分、批判的思考によって、アイデアを否定し続けていると、筋の悪いアイデアを産む、という無駄な行動をとらなくなっていく気がする。

 

そのリスクがある気もするが。。。

 

創造性を生み出すには

創造性を生み出すには、間違っているかもしれない大量のアイデアを生み出し、できればそれを明確に否定する、っていう矛盾する体験を継続的に行うことなんだと思う。

 

だから、流行りの「否定しない空気」の中で生み出される アイデア会議とかってそれだけじゃダメで、合理的、論理的、非情にアイデアを否定するフェーズってのも必要なんだと思う。

 

ジョブズはアイデアを辛辣に否定することで有名。

 

こっちも参考。

blogs.itmedia.co.jp

 

変容へ向かう振り返りとメンタルモデルと感じ方

振り返りはとても有効。

 
特にチームでやる振り返りは有効。チームの生産性にも決定的な影響を与える。
 
でも、どうにもKPTやっても、頑張っても上手くいかない時がある。
 
根深い構造、文化がそれを阻んでいる場合がある。
 
ここで、話すのは、とてもプライベートで、より深い変容に向かう振り返りのこと。
 
どうしようもない、と限界だ!、絶望した!
と思ったときこそ、自分自身を成長させるチャンスなのかもしれない。
 
ここで話すのは、そういうときに少し助けになるかもしれないこと、別に人生順風満帆でも助けになるかも。
 
学習は変化をもたらす。自分の中の定義では、深い変化、変容が起こったときに変わるのは、物事に対する感じ方。感情的反応が変わる。
 
人の心は色んなものに反応する。これは進化の過程で人間の心に備わった機能。快、不快といった単純な反応だけでなく、
 
ウキウキする
安心する
重苦しくなる
怒る
 
無限のパターンがある。生来の癖もあれば、経験が無意識に作り出している反応もある。
 
これそのものは普通で望ましくある。
 
ただ、一方で自動化した反応は目の前の現実に不適合な場合もある。
 
反応は先天的、もしくは、後天的に作られた世界に対するもののみかた(メンタルモデル)によって作られているように自分には思える。
 
反応に自覚的になることによって、自分自身がどのように世界を見ているか、に気づくことができるかもしれない。
 
そして、気づくこと、そのことが変化をもたらすこともある。もたらさないこともある。
 
個人的な経験と観察と思索の結論だけど、ここで、自分で意識的にメンタルモデルを変えようとか思わない方がいい。
 
気づいたとき、起こるべき変化は自然に起こる。
 
多分、人間には自己成長へ向かう自然な傾向が備わっている。それを信じて委ねること。
 
”Good travels at a snail's pace.” Mahatma Gandhi