人材育成

感情と意志についての現時点での理解

単なるメモ。 人間は環境に実在するアフォーダンス(価値)を求めて行動する。 アフォーダンスには認知や理解も含む 価値を求めて環境に働きかけ、環境を変え、望むものを手にする 感情は行動に付随するもので本質的には動因ではない。 感情は行動を規制し、…

ヴィゴツキーの情動論とその意義

最近、仕事の合間にヴィゴツキーの本を読み直し+新しい本を買って読んでいる。 この記事では、彼の情動論についてまとめる。 理性と感情の対立についての古い議論 感情は主流の哲学者や倫理家には評判は良くない。 古代の哲学者や倫理家の多くは、放縦や、…

システムの複雑さについてのメモ

これをみて、改めて、システムの複雑さについて考えてみた Udemy System Thinking Made Simple 複雑さを生み出すもの Rich Hickeyの下記のプレゼンで複雑とは複数の意味をもっちゃうものと定義していることから発想。 Simple Made Easy 役割が定義できない要…

1on1に頼らないこと

1on1 Advent Calendar 2019 - Adventarの14日目です。ちと体調崩してアップ遅くなりました。 1on1の源流 部下との1on1ミーティングの重要性、必要性を強調したアンドリュー・グローブはコンピュータシステムの発達によって、1オン1ミーティングの頻度はずっ…

創造的なチームと礼儀正しくすることについて

この記事は Engineering Manager vol.2 Advent Calendar 2019 の3日目の記事です。ちょっとまとまってないですが、何かの足しになれば。 礼儀正しくすること 個人間の社会的儀礼は、一般的に文脈を異にする人同士のコミュニケーションでは重要なものだ。儀礼…

ヴィゴツキーにおける科学概念と生活概念の発達の違いとその意義

先日、この本を読んだ 「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達 作者: ヴィゴツキー,土井捷三,神谷栄司 出版社/メーカー: 三学出版 発売日: 2003/08 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (6件) を見る …

効果的な研修について

研修の有効性 学校でのお勉強が役に立たないのと同じように、脱文脈化された死んだ知識はどんなに頑張って暗記しようとも役には立たない。 多分、最もやりやすくて効果的な研修は、文脈を同じくする社内での実践知を形式知化して、知識付与→実践とフィードバ…

感情と共感とリーダーシップについてのあれこれ

共感とは何か EQ(Emotional Intelligence)などで語られたりもするし、コミュニケーション、そして、リーダーシップの不可欠の要素として共感力(Empathy)が挙げられることが多い。近年注目されたマイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラの本も、…

効果的なフィードバックについて

Engineering Manager vol.2 Advent Calendar 2018 の 23日目の記事。 現場のエンジニアとしてのリーダー、および研修講師としてのフィードバックを与えたり、受けたりする経験から、より、成長につながるようなフィードバックについて、つらつら書いていく。…

緊張構造(Structural Tension)をつくる

緊張構造は、ロバート・フリッツのメソッド。 自分なりにようやく理解して、体得してきた感じがするので、一度ここで理解していることを書き出してみたいと思った。知っている人向けの記事。 少し考えると、やはり、言葉で説明するのは難しい、と悟った。あ…

ビジョンなるもの

経営にも、製品にも、人生にもビジョンは必要。 けど、経営ビジョン作っても、現場ではしらけたり、製品ビジョン作っても、設計段階で意味なくなったり。 ビジョンに駆動されていない人や組織がそうなるためにはどうすれば良いのか。例えば、こんなことを考…

プラユキ・ナラテボーさんの瞑想会行ってきた。

プラユキさんについてはこちら。備忘録として書く blog.goo.ne.jp インド系の勉強や座禅(臨済宗)は、教わったことあったけど、上座部仏教系については独学で、ちゃんとワークショップ行ったことなかった。普通の人たちに実際に役に立つことを教えてくれて…

人の変化を支援するコミュニケーションとしてのクリーンランゲージ

最近ハマっているクリーンランゲージについて、現時点での考察をメモっとく。検証は不十分なので、間違っていることもあるかも。 クリーンランゲージ(Clean Language)とは セラピストであるDavid Groveが使っていたコミュニケーション技法。 セラピストの思…

組織開発とかの位置付けとタイミング

ディベート準備してない。。。はてなブログに投稿しました #はてなブログ使えるリーダーシップの要件 - まっつんの日記https://t.co/C6OphJHLfo— 松下正嗣 (@masatsugumatsus) 2016年6月12日 これの続き、 V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビ…

使えるリーダーシップの要件

いつもながらの雑文。 これ読んで、色々考えた。 これ、なんで今まで読んでなかったのか。。。三枝匡 『V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)』 via @AmazonJPKindle https://t.co/sYkBfBgF5L— 松下正嗣 (@masatsu…

独断と偏見に基づく新社会人に対する推薦図書

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編)) 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2000/07 メディア: 単行本 購入: 88人 クリック: 689回 この商…

経験学習と問題ない症候群

人は常に経験を整理し、記憶し、活用しようとしている。 そして、経験したことを整理する際に情報を取捨選択している。 最も簡単な経験学習は、今までの体験したことのない経験をすることによって起こる。はじめてのプロジェクト、新卒入社、転職。 研修なん…

性格タイプ論の有用性と罠

自分が今まで学んできた性格タイプ論について書いてみる。もっと時間があれば短く書けただろう。。。 タイプ論とは 人間を様々なタイプに分けることは、色んな人が色んな根拠でやって来たと思う。 正式な理論に基づかなくても、オレオレ分類論は結構持ってい…

独断と偏見に基づくコミュニケーション力向上のための推薦図書

かなり、変わったリストだと思うけどね。 ライト、ついてますか―問題発見の人間学 作者: ドナルド・C・ゴース,G.M.ワインバーグ,木村泉 出版社/メーカー: 共立出版 発売日: 1987/10/25 メディア: 単行本 購入: 53人 クリック: 509回 この商品を含むブログ (1…

書評『変革を生む研修のデザイン―仕事を教える人への活動理論』

変革を生む研修のデザイン―仕事を教える人への活動理論 作者: ユーリアエンゲストローム,Yrj¨o Engestr¨om,松下佳代,三輪建二 出版社/メーカー: 鳳書房 発売日: 2010/12 メディア: 単行本 クリック: 9回 この商品を含むブログ (5件) を見る 原著は『Training…

研修フォローアップに対する一考察

例によって、整理しないで、たらたら書く。 研修フォローアップの大切さ 下記のようなツイートをした。 研修のフォローアップについて、自分なりの感覚と考えをまとめとこうかな— 松下正嗣 (@masatsugumatsus) October 29, 2015 きっかけは中原先生のところ…

教育のビジョン

中原先生のブログ記事に触発されて 自分はよく、「喋っただけで、教えてない状態」と呼ぶ。学んで初めて教えた、という。 「誰も学べていない」のに「教えた!」というのなら!? http://t.co/Dg3EZrZ0SG @nakaharajunから— 松下正嗣 (@masatsugumatsus) Octob…

ニーバーの祈りと採用と人材育成

下記の記事を読んで、 NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 採用時に見極めなければならないのは本当に「コミュニケーション能力」なのか? ■変わりやすいもの ・リスク志向性 ・知識や技術 ・教育の水準 ・仕事経験 ・自己に対…

ずっと考え続けるということ

この本読んで。一つ、考えたことをメモ。 ヤフーとその仲間たちのすごい研修 作者: 篠原匡 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2015/07/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る この手の現実の課題解決をすることを通じて、参加者の学習と成長を…

『研修設計マニュアル』読後感

これ読んだ。 研修設計マニュアル: 人材育成のためのインストラクショナルデザイン 作者: 鈴木克明 出版社/メーカー: 北大路書房 発売日: 2015/04/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 読みながらしたツイート 導入課題を読んで 研修設計マニュ…

PBLとかアクションラーニングとか、その辺

アクションラーニングやPBL(Project-Based-Learning)の肝は「経験の設計」だ。 種々の制約から、アクションラーニングやPBLの対象となる経験がそのまま現実世界(real-world)と同じ文脈を用意できることは稀。なんらかの形での妥協が必要になる。その際、…

新人に送る独断と偏見に基づいた「よいソフトウェアエンジニアになる」ために外せない本・著者一覧

自分がよいエンジニアかどうかは別にして。 基本Java屋さん向け。今思いついたもの、、、。 著者 代表的な本を挙げる。 G.M.ワインバーグ ソフトウェア業界のマスター・ヨーダ。ソフトウェア開発とは何かを教えてくれるはず ライト、ついてますか―問題発見の…

独断と偏見に基づく人材育成に関わる人への推薦図書

人材育成を考える 人を伸ばす力―内発と自律のすすめ 作者: エドワード・L.デシ,リチャードフラスト,桜井茂男 出版社/メーカー: 新曜社 発売日: 1999/06/10 メディア: 単行本 購入: 9人 クリック: 77回 この商品を含むブログ (23件) を見る 新・人が学ぶとい…

教育に関するデトックス

別に21世紀型スキルの話ではなく、ICT教育とか、その他色々。 デトックスですので、事実誤認や曲解もあることは理解しています。 タブレットを生徒に配布するのにも批判的。タブレットは、基本、コンピュータを知らなくても操作できるように設計されている。…

新人教育のやり方

いつもながら、メモ書き。 主に現場で新人受け入れ時の自分のやり方 最初に、ビジネスの全体像と、組織、チーム、自分のミッションを伝える。自分の頭で考える基礎になる。 その人の個人情報を把握する。学校でやったこと、研修でやったこと、得手、不得手、…